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胃酸不足とピロリ菌 

 「胃酸不足とピロリ菌」では、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が原因で、萎縮性胃炎を引き起こし、胃粘膜が萎縮して胃酸を分泌しなくなり、低・無酸症になる場合があるということをお話します。ヘリコバクター・ピロリ菌は、胃の粘膜に生息する悪玉菌で、慢性炎症を引き起こし、胃や十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎、胃がんなどの病気の原因になります。 ピロリ菌は、低いpH(より酸性)の場所でも長く快適に生息できる方法を発見しました。残念ながら、一度ピロリ菌が胃に住み付くと、ピロリ菌は多くの理由で健康と長寿に対して深刻な脅威となります:
  • ヘリコバクター・ピロリ菌は、現在、萎縮性胃炎を引き起こす主な原因と考えられています。
  • ヘリコバクター・ピロリ菌はまた、胃(80%)および十二指腸(95%)潰瘍の大部分を引き起こします。
  • ヘリコバクター・ピロリ菌は二つの型の胃がん、腺がんおよびリンパがんにつながります。
ヘリコバクター・ピロリ菌は、胃のライニングが自身を保護する方法を模倣するメカニズムで、胃の中で塩酸から自身を守ります。細菌は酵素を分泌し、アンモニアおよび二酸化炭素の形成をもたらします。これは水と結合し、重炭酸アンモニウムを生成します。重炭酸塩の分子は、当然のことながら、塩酸を中和します。ピロリ菌は、胃酸からだけではなく、抗生物質からも逃れて胃の上皮に安全に住み付きます。胃の中で炎症が起こった場所によって、ピロリ菌は胃酸過多か無酸症を引き起こします。 ヘリコバクター・ピロリ菌の感染が原因で、慢性胃炎を引き起こし、胃粘膜が萎縮して、胃酸を分泌しなくなり、低酸症・無酸症になる場合があります。ほとんどの場合、ピロリ菌は、胃の中心に住み付きます。結果として生じる炎症萎縮性胃炎は、壁細胞からの正常な酸分泌を阻みます。ピロリ菌のために胃の粘膜が炎症を起こし萎縮し、さらに胃腺も萎縮してしまって、酸が十分に分泌できなくなるからです。この場合はピロリ菌の除菌治療も行わなければなりません。 酸のレベルが落ちようと、局所化された刺激が、消化性潰瘍に発展する可能性もあります。長期の萎縮性胃炎および低塩酸や塩酸欠乏症は、最終的には胃がんに発展します。特に胃潰瘍は少ない酸分泌にもかかわらず発生します。

胃酸不足とピロリ菌の研究の参考資料: